広島の血統を受け継ぐ「榊山牛(さかきやまぎゅう)」
~なぜこんなに美味しいのか~
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広島市の焼肉店ランキングで上位に入っている人気店、「焼肉ふるさと」。
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この夏に訪れたとき、そのお肉の美味しさに本当に驚きました。

霜降りではなく赤身中心なのに、柔らかくジューシー。
脂の重たさがなく、肉本来の旨みが濃くて、食後もすっきり。

「どうしてこんなに美味しいんだろう?」と思っていたのですが、知人の紹介により牧場に連れていっていただけることに!(一般の方の見学は、衛生管理上できません)

東広島、熊野町にある「榊山牛専属牧場(榊山牛銘柄推進協議会)」まで行ってきました。

「榊山牛」というブランド和牛について
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「焼肉ふるさと」でいただいたのは、榊山牛(さかきやまぎゅう)という新しいブランド和牛。

聞き慣れない名前だと思ったら、誕生してまだ5年ほど。
広島で生まれた、次世代の和牛ブランドです。

榊山牛の定義はとても厳しく、

・黒毛和種の未経産雌牛のみ
・生後32か月以上の長期肥育
・肉色・光沢に優れた高品質な枝肉
・広島県内の認定牧場で育成
・広島産の稲わらや指定穀物など、特別な飼料を使用

量ではなく、質を何よりも大切にした生産スタイルです。


専属牧場を訪ねて
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榊山牛はすべてこちらの牧場で育てられています。

今回取材で伺ったのは、熊野町にある第1牧場。(第2牧場もあります)
第1牧場だけで144頭のメス牛が飼育されています。
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牧場主の馬上(ばじょう)幸治さんが全頭の肥育管理を担当。

血統は約半分が広島血統、残りは但馬などの優良血統を掛け合わせているそうです。

規模よりも一頭一頭への丁寧なケアを大切にしており、まさに“顔の見える牛づくり”。

名水の地・熊野町で
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牧場がある熊野町は、山あいの静かな町。
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日本三大酒処・西条の隣にあり、古くから名水の地として知られています。

牧場では、その地元の湧き水を地下から汲み上げて牛に与えているそうです。

訪れた日も、空気が澄み切っていて、牛舎は清潔で明るい印象。
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牛たちは穏やかで、人懐っこく、私が近づくとゆっくりと顔を上げてこちらを見てくれました。

「ストレスのない環境で育てることが、肉の味に直結するんですよ」と馬上さん。
その言葉どおり、牛たちはとてもリラックスして過ごしているようでした。

餌づくりのこだわり
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榊山牛のおいしさの秘密のひとつが、独自に配合されるエサ。

馬上さんが毎日4回、自ら配合していて、作り置きは一切しません。

季節や牛の体調を見ながら、その日に合わせたブレンドを作るのだそうです。
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餌は10種類以上の素材を使ったオリジナル。

広島・庄原産の稲わら、国産大豆、岩塩などのほか、地元・広島産の無農薬落花生も使用されています。
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スーパーで売っているナッツを食べない牛さんもこの落花生はおいしそうに食べるそうです。
(いつもはこのように過保護に与えたりはしませんw)

アグリ・アライアンス株式会社(脇農園)

この落花生を育てているのが「脇農園」さん。
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取材の帰りにその脇農園にも寄らせていただき、人が食べるために育てられた安心安全な落花生が、牛の飼料としても活かされている循環の仕組みに感動しました。
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ちょうど落花生の収穫中でした。
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大きくてぷっくり。とれたては生でも食べられるそうです。
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「脇農園」は、農薬を使わない自然栽培で、牛にも人にもやさしい農業を行っておられます。その主力作物は、ネギ、なす、落花生で、関西のデパートにも落花生加工品を卸しています。


「脇農園」さんが作ったネギが使われた「無印良品」とのコラボ商品を出されていることがわかったので、後日ゲットしてレポートしたいと思います。

アグリ・アライアンス株式会社(脇農園)の公式ページ↓


家族で守る牧場
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牧場の光景で印象的だったのは、家族が一丸となって働く姿。

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お母さまがワラを運び、奥さまが清掃をし、馬上さんが牛舎を回りながら1頭ずつ状態を確認していました。
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牛たちは馬上さんの姿を見ると自然と近寄ってきます。

「この子はね…」と馬上さんが紹介してくださると、その牛は耳を動かしながら、まるで話を聞いているよう。

愛情をかけて接しているからこそ、人を信頼しているのが伝わってきました。

一般的な黒毛和牛が28ヶ月前後で出荷されるのに対し、榊山牛は32ヶ月以上かけてじっくりと肥育。

ストレスのない環境で時間をかけて育てることで、肉の繊維がきめ細かく、旨みの濃い赤身肉になるのだそうです。


熊野・榊山の名を持つ地
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牧場から車で3分の場所には、町のシンボル「榊山神社」があります。

1000年以上の歴史を持つ古社で、熊野町の名前の由来にもなった場所。

この地の名を冠した「榊山牛」は、まさに地域の誇りそのものです。
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さらに5分ほど行くと「筆の里工房」。有名な熊野筆を展示販売しています。カフェも併設。ランチタイムには予約で窓際席が埋まっていました。


おわりに
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牛舎で過ごした時間は、静かで温かく、牛たちの一頭一頭に個性があることを教えてくれました。

普段、当たり前のように口にしているお肉の向こうには、こんなにも丁寧に育てられた命がある。

そう思うと、食べることへの感謝の気持ちが自然と湧いてきます。

榊山牛の公式ページ↓



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大量生産ではなく、真心を込めた“特別な牛肉”。
その味は、広島の風土と人の手が育んだ結晶です。

榊山牛は、現在「焼肉ふるさとグループ」以外では、中四国で唯一のミシュラン二つ星店など、ごく限られた店舗でしか扱われていません。

広島に行かれるときは、この希少なおいしい牛肉「榊原牛」を食べにぜひ行ってみてください。

焼肉ふるさと 広島駅前店
広島県広島市南区猿猴橋町6-18
082-568-2922
広島駅から徒歩約5分

焼肉ふるさと 広島駅前店についての記事はこちら↓


広島駅で味わえる特別な駅弁

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そんな榊山牛を、広島駅の新幹線改札内でお弁当として楽しめます。
「焼肉ふるさとグループ」の社長が、地元への感謝の想いで提供を始めたものだそうです。

冷めても美味しく、赤身の旨みが際立つ上品な味わい。
お店でいただく焼肉とはまた違う、しっとりとした美味しさがあります。

星付きレストランで食べるお肉を、駅弁という形で気軽に味わえるのはうれしいですね!

駅弁の詳細はこちら↓





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